電通大生による自殺日記

自殺する電通大生の日常を晒す。

【前編】大学生になるまで不登校にならなかったのは

親に叱られるのが怖かったからだ。
逃げ場がなかったからだ。



毎日、極限の精神で学校に通っていた。
特にぼっちだった高校時代は。


中学のとき「学校に行きたくない」と親に言った。
理由は全校集会が嫌いだから。
学校生活が楽しくないから。
部活の顧問にカースト底辺をつけられるから。


でも親は理解しなかった。

「そんなことで不登校になったら、親として恥ずかしい」
「親を困らせるな」
「我慢して学校に行け」

そう言われた。


ああ、この人たちは子どもを理解する努力ができないのだ、
子どもを人間としてではなく所有物としてしか見ていないのだ、

と思い、それ以降どれほど学校生活が辛くても我慢して登校した。


ストレスで一睡もできない日は当たり前。
幾度となく、授業中は腹痛に悩まされた。


あまりに自分が狂いそうだったから、もう一人自分をつくることにした。

説教をされているとき、怒られているのは自分ではないと思い込ませる自分。
(そうしないと泣きそうで、相手に自分が弱いと思われるから。)
ぼっちでクラスで浮いているのは一匹狼だからと飄々としている自分。
人と話すとき緊張をなくすための自分。
親から見て良い子どもになるための自分。

色んな本当の自分でない自分をつくって、学校生活を乗り越えた。


嘘もたくさんついた。
親にも先生にも同級生にも。


全部自分を守るためだ。


この頃は自殺という選択肢がなかったから苦しかった。




もう少しだけ話が続く。続きはこちらから。
suicidediary.hatenablog.com

 

模範的人生からの脱落

"心中したら、永遠に一緒だよ"
深雪の中で提案してきた君は
一月の二週目、車に轢かれて死んだ
交わした煙草の先もまだ明るい時分に
君だけが燃え尽きた

永遠に18歳の君と
離れていくのが怖くてたまらない
だから僕ももうすぐ




喉をなでるメビウスの爽快
吸い口は陽炎に色づき
月の御船から憂愁の淡雪
氷のような指先は
紫煙をくゆらせる




曇り空を小型機が泳ぐ
定石通りの日々
堕落する自分
今日も夜風に温もりはなく




乾燥した唇に練乳アイス
乳白色の板と赤い斑模様




まるで世間を支配するかのごとく
雑音が消える夜半に
森田童子の"ぼくたちの失敗"が
脳をステージとして踊っている

パチ屋の横を過ぎ家路に急いだ14歳の夕暮れ
セッターの煙は今、喉を通過し肺に到達する
確実な悪影響が明くる日の健康を脅かし
干からびた空気に散っていく

ダメになった自分が漂う三月の宵




雪を微かに感じる弥生の深夜
反抗の白煙が広がり消える
将来を絶望で塗った人間がひとり




タッタッタッと雨粒が落ちて
キラキラ輝く水溜まり
チャラチャラと複数の鍵を鳴らす人間
ジッジッと煙草の葉が燃えた




久しぶりのレギュラーに喉を稼働させ
目を細めてもぼやける三日月
野焼きの匂いがする先に
能がなく捨てられた日本人形
電線にズラリ黒目がキョロキョロ
見透かされているんだ