電通大生による自殺日記

自殺する電通大生の日常を晒す。

『社会不安障害(SAD)』を自覚したときの話

社会不安障害(SAD/Social・Anxiety・Disorder)とは、人前で話す状況や人が多くいる場所などに対し、緊張や不安、恐怖といった強い苦痛を抱き、日常や社会生活に支障が出る病気である。


【症状例】
・会話に強い緊張を感じる
・外食ができない
・人前で手が震えて字が書けない
・人の視線が怖い
・電車やバスに乗れない

など。



今日は社会不安障害を自覚したときのエピソードを書く。
だがこれはあくまで一例である。
これより辛い症状を持つ患者が多くいるはずだ。

これを読む方に向けて。
彼らの不安や恐怖を理解できなくても、理解する努力だけをお願いしたい。




それでは始めよう。


まず高校時代のエピソードだ。
試験中、試験官が自分の横を通ると分かった瞬間に、手が震え頭が真っ白になり、解答までの思考回路が消えた。
試験官が通るたびにその症状が出たため、解答が全く進まなかった。
毎回解き直すことになった。

自分の解答が間違っているから、試験官は答案用紙を覗いてくるのではないか。
間違うのはおかしいことではないと理解しているのに、手の震えは止まらなかった。

こんな簡単な問題をこの生徒は間違えるのか、こいつも地に落ちたなと思われているかもしれない。
そんなことを考えていたら心臓がバクバクして、右手が硬直し、答案用紙に何も書けなくなった。

今でも人前で文字を書けず、大学の試験を受けられない。




次は母の友人と外食したときのエピソードだ。
上品な店で母の友人とランチ中、手が震え出した。
お椀に箸が当たる音を何とかして止めようとしたが無理だった。
母の友人が電話で数分席を外したとき、どっと緊張が解けた。

なぜ手が震え、極度の緊張をしていたか。

相手と会うのは初めてではない。
しかしその場から早く逃げたいと思っていた。なぜなら、

自分の食事の作法がおかしいのではないか。
自分がその店に場違いな人間ではないか。
髪型や服装、メイクが変で人が自分を見ているのではないか。

などと考え、委縮してしまったからだ。

外食は基本避けるが、断り切れないこともある。




最後は美容院の話だ。
髪を染めに美容院に行ったことがある。
髪を染めている待ち時間、「自由にしてていい」と美容師さんに言われたが、自分のスマホも美容院のタブレットも一切触れなかった。
人前で作業することができないため、何もせずぼーっとしていた。

美容院自体が強い緊張を抱く環境であるのに、それでも美容院に行ける理由は、大衆に不潔だと見られる苦痛より髪を切る一時の緊張の方が軽いからだ。




以上が社会不安障害を自覚したエピソードである。

筆者が強い不安や緊張などを抱く場面、行動は、
・人前で作業をする
・外食をする
・外出する
・電話をかける、受ける
・人と会話をする
・大学に行く
・店員に注文を言う

などである。

必要があれば電車やバスに乗れるが、駅に行くことやバス停に並ぶことは苦手だ。
買い物にも行けるが、デパートは人が多いから避けたい。
店員に注文を口頭で言う必要があるテイクアウトの店には行けない。モバイルオーダーなら買える。


社会不安障害の発端は、うつ病になった原因に近いと考えられる。
うつ病になった原因についてはこちらから。 suicidediary.hatenablog.com

家族は理解してくれない。しようともしない。
働きたくないのも社会不安があるからかもしれない。
近いうちに死ぬからどうでもいいけど。

 

斎戒沐浴してでも大衆は不幸を祈る

霧雨が長い髪をたらし自動車に絡まる
冬が去る足音が聞こえた
煙草の灰が業火となり
他人の幸せの灯を燃やし尽くしてしまうのだろう




埃の影を追いかけても
御影石の海に溺れて
僕は今日、現役バレー選手の訃報を知った




産業が泥水をはねる
夜雨におぼろげな街灯
トラックの荷台を閉める音
上昇するタール数
美容院のヘアオイルの匂い
生きることしかできない




冴え返りたる新月の下
空箱を握りしめ鉄柵に全身を預ける
自転車と自動車の交錯するブレーキ
時も人も機械もみな進んでいくのに
自分だけが後ろ歩き




姿見に大きく×印を押された背中




真っ白な桜と灰色の燃えカスが散る
マッチ箱をぶつけた窓に
まともな人間と出来損ないの自分
生き恥をポケットに押し込み
湿った煙草を咥える雨夜




火をつけようとかがんで燃えた前髪
上の階の住人が窓を閉める
ゾクッとする手すり
生きるあてのない人間が
冬の残り香に縮む
"私はなぜ存在するのか"
正答など導けるはずもなく
秒針だけが蝸牛を振るう




口元に不似合いな桃色
幻の春の中に立つ
瓶の縁から灰がこぼれて
紫煙を切り裂いても
窮地から抜け出せない