電通大生による自殺日記

自殺する電通大生の日常を晒す。

貸与奨学金を廃止された



2023年4月に大学から、日本学生支援機構の貸与奨学金を廃止する通知が届いた。

「警告」や「停止」ではなく、「廃止」である。



「廃止」認定されると、奨学生としての身分を失い、それ以降奨学金を借りることができなくなる



「廃止」された原因は、留年だ。
昨年度、二年次終了審査を合格できなかったため、留年した。
この場合、進級すれば再び貸与を再開することができる。


あと2年で自殺するつもりだからどうでもいいのだが、せめて「警告」のメールを一度でもしてほしかった。
突然、「廃止」通告が届くと、人は結構ショックを受ける。


そもそも奨学金を借りないと大学に行けない家庭に生まれたのが間違いなのだ。
実家が裕福でないのは自分が生まれる前からだ。
貧乏なのになぜ人間は子供を産むのか。


もし生まれる前に、生まれたいかどうか選択できるのなら、自分は絶対に生まれたくない。
どうせ自殺するから。

 

クリスタルポエジー

2022年12月

分かっている。これは正の感情の前借りなのだと。
そのツケは必ず重く深く胸を痛めつける。


首を絞めろ。首を絞めろ。
呼吸をする度に絶望が肺胞を満たさぬように。全身に伝う前に。


報われるとは何か。


自分に生きる価値などない。
反対にどのような人間が生きるべきなのか。
多分、そんな人間はいない。


田舎の諦めた人間が嫌いだ。
学も容姿も生き方も何もかも進化しない、むしろ後退している。
田舎の人間が生きるべき人間の道を邪魔する。

何も知らないくせに。
お前らに何が分かるんだ。



2023年1月6日(金)

仙台駅前発イオン一関行き下りの東北自動車道から見えた、寂れた小ぶりの観覧車の持ち主は、20年以上前につぶれた化女沼レジャーランドであった。

ウルフムーン手前の夕空に影を落とすそれは、バスの全乗客中自分にだけ見えているのではないかと期待したほど映えていた。

あの籠の中から一体誰が何を見ているのだろう。
この廃墟と同い年の自分はこの21年何を見てきたのだろう。

意外と似たようなものを見てきているのかもしれない。
否、森に隠れて一部しか顔を出せない廃遊具の窓硝子は、もう月の光さえ通せぬだろうが。



2023年1月9日(月)

母に呼ばれ、朝早くから肌寒いじゃ足りない空気に凍えながら外に出ると、気球が一つ空にあった。
気球の外見が透明だと母は騒いでいたが、実際は透明ではなく、ただ朝霧に霞んで透いて見えただけだ。
今日は成人の日であるからそれを祝ったものか、定期的にバルーンフェスを開催する地元が飛ばしたものだろう。
脱北者が乗っているだの、北朝鮮密偵船だのと怪しむ母を憐れに思った。


計画性のない人を常々馬鹿にしてきたが、今日新幹線に乗り遅れた。
駅には丁度良い時間に送ってもらったのに、暖かい待合室に長居し過ぎた。
一時間、馬鹿寒いホームに風邪をひく覚悟で待った自分が一番の馬鹿だった。

乗り遅れに気づいたときは冷静で、その後重度の焦燥感を抱く癖は相変わらず。
ただ乗り遅れただけなのに、泣きそうになるくらい悔しかった。
涙は一粒も出なかったが、硝子より脆い胸が温もりを完全に失い氷になった。